『イギリスに学ぶ子どもの貧困解決』刊行のお知らせ
私たちネットワークがはじめて編者となった本『イギリスに学ぶ子どもの貧困解決』が、
8月15日付で刊行されましたので、ご紹介いたします。
これは、昨秋行われた国際シンポジウムの報告がもとになっておりますが、改稿し、
全体も再構成しており、わかりやすく仕上がっていると思います。
お値段も、定価1050円とお手ごろです。
新しく発表された日本の子どもの相対的貧困率は、15.7%(2011年7月、厚生労働
省)。
1985年以降最悪となり、およそ323万人の子どもたちが貧困状態にあります。
今、日本で「子どもの貧困対策法」をつくることは、どんなときにもどんな子どもも
取り残されることを防ぐ方策をとるよう、将来にわたって子どもの貧困を解決するこ
とを政府に要請することにつながります。
東日本大震災後の日本で、その意味を深め考え合うために、また、法律づくりの議論
をはじめる素材として、本書が生かされることを願っています。
共同代表:平湯、湯澤、三輪
購入について
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電話 080ー1158-3494
チラシ・注文書
もくじ
『イギリスに学ぶ子どもの貧困解決――日本の「子どもの貧困対策法」に
むけて』
●はじめに 市民が法律をつくるということ/平湯真人
第1章 調査から学ぶイギリスの子どもの貧困対策/岩重佳治
1 子どもの貧困を根絶しよう
2 周産期から社会に出るまでの継続的総合的な支援プログラム
3 子どもがいる世帯への経済的支援の充実
4 民間組織が担う重要な役割
5 徹底した調査と分析
6 イギリスの子ども貧困法の意義
7 イギリスに学ぶ
第2章 シュア・スタートとイギリスの乳幼児・家族支援/埋橋玲子
1 労働党政権下のシュア・スタートの展開
2 子どもの貧困半減公約
3 公的保育の不在
4 就学前教育・保育の拡大
5 シュア・スタートの評価
6 シュア・スタート地域プログラムからチルドレンズ・センターへ
7 エクステンディッド・スクール
8 日本の子どもの貧困解決にむけて
第3章 イギリスは子どもの貧困にどのように取り組んでいるか/フラン・ベネット
1 自己紹介
2 イギリスにおける子どもの貧困 1940年代~
3 労働党政権の子どもの貧困への取り組み 1997~2010年
4 2010年 子ども貧困法
5 連立政権 2010年~?
6 現在の課題
第4章 イギリスの子ども貧困法の教訓と私たちの課題/中嶋哲彦
1 「子どもの貧困」という問題意識
2 なぜ、「子ども貧困法」なのか?
3 子ども貧困法の達成目標
4 子どもの貧困削減・根絶への政府の責任
5 連立政権の子ども貧困削減戦略
6 日本社会に求められる科学的認識と政治的合意
●あとがき
子どもの貧困問題と社会連帯――フランさんとイギリスの子どもの貧困政
策から学んだこと/山野良一
「過去最悪」の子どもの貧困率と東日本大震災後の課題――法律制定による
子どもの貧困解決にむけて/湯澤直美
■ソデのことば――本書第3章より
子どもの貧困とは、私たちの国家の魂への傷跡。
子どもは、私たちの未来の100%である。
ゴードン・ブラウン(イギリス財務大臣在任時)
私たちは、法律だけでは子どもの貧困問題を解決できないとわかっているが、この法
案は、より公正な社会の追求という試練から政府が逃げないようにすることに役立
つ。この法案は、現在および今後にわたって、子どもの貧困を改善し、いかなる子ど
もも取り残されるのを防ぐための確固とした方策を政府が行うことを要請する。
イベット・クーパー(イギリス労働年金大臣在任時)