「子どもの貧困対策法」成立にあたって(6月20日)

「子どもの貧困対策法」成立にあたって

 昨日6月19日、「子どもの貧困対策法案」は、午前中に開かれた参議院本会議で、全会一致で可決され、成立いたしました。

今年2013年3月以降、急展開となった法案制定への動きでは、あしなが育英会のみなさまとともに、集会やパレード、国会議員への要請などを行ってまいりました。

日本の子どもの貧困解決にとって、また、子どもたちのすべての権利実現にとって、きょう、新しい歴史の一歩が切りひらかれたことを「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワークメーリングリストご参加のみなさま、法案への要望にご賛同いただいた個人・団体のみなさま、これまでお力添えくださったみなさまとともに、喜び合いたいと思います。

しかし、法律制定は、たいへん重要な一歩ではありますが、まだ、「はじめの一歩」にすぎないともいえます。この法律の施行は、「公布の日から起算して一年を超えない範囲内に」とされており、施行の期日は明らかになっておりません。「子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会を実現する」ことを基本理念にするこの法律が、実際の子どもたちの暮らしに生かされるためには、実効性のある「大綱」の策定を待たなければなりません。

子どもの貧困対策法が成立したこの日以降、「子どもたち・若者たちが、お金がないことで悲しい思い・つらい体験をすること」がないよう、1日も早い施行を望みます。子どもたちにとっては、1日が、将来を左右するかけがえのない1日でありうることを胸に刻みたいと思います。

子どもの貧困対策法が、全会派の賛同で成立したことを忘れず、私たち市民も、多様な個人・団体が手を取り合って、行政と連携しながら、子どもの貧困解決に向けて、子どもたちにこの法律をほんとうに届けるために、さらなる取り組みを進めていきましょう。

 

2013年6月20日

「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク 世話人会

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