学びサポート実態調査報告書を公表いたしました
本報告書は、「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワークが実施した「学びサポート実態調査」(2011年9月~2012年3月)についてまとめたものです。
学びサポートとは、ここ数年、全国的に急速な広がりを見せている低所得世帯の子どもたちへの学習支援のことです。実施主体は、行政から個人まで実にさまざまです。なくそう!子どもの貧困全国ネットワークでは、学びサポートについて、次のように定義しています。
学びサポートとは、経済的に困難な家庭の子どもたちに、無料または低額で、学校教育外で取り組まれる非営利の学習支援のことです。 |
2011年7月の厚生労働省発表(国民生活基礎調査)によると、子どもの相対的貧困率は、前回調査(2006年当時)より1.5ポイント悪化し、15.7%に上ることが明らかになりました(2009年当時)。これは、国民生活基礎調査の初年度である1986年(1985年データ)以降、最悪の数字です。
厚生労働省は、2012年度予算案の概要のなかで、「子どもの貧困対策の充実」として、「生活保護世帯の子どもやその親への養育相談・学習支援を実施することにより、…『貧困の連鎖』の防止を図る」ことを掲げています。一方、学生や若い世代を含む市民の立場からも、高校進学支援にとどまらない多様な取り組みが始まっています。
私たちネットワークは、歴史ある取り組みに学び、また緒に就いたばかりの学びサポートの現場実践をとらえ交流すること、さらに全国的なネットワークづくりを進めることによって、困難な暮らしを強いられている子ども・若者たちが希望をもてるよう支援を届け、現在の諸制度を改善していくことに努めてまいります。
本報告書が、子どもに関わる多くのみなさまにご活用いただければ幸いです。
2012年3月
「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク
共同代表: 湯澤直美、平湯真人、三輪ほう子
★「学びサポート実態調査」は、独立行政法人 福祉医療機構 社会福祉振興助成事業により、助成を受けています。
「学びサポート実態調査報告書」はこちらからダウンロードできます
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2012/09/manabisupport_houkokusyo.pdf