【開催報告】2023年4月16日(日)政策学習会――宮本みち子さんに聞く
土曜日, 5月 6th, 20232023年4月16日(日)、「政策学習会――宮本みち子さんに聞く」を開催いたしました。これは実に、2020年2月の第11回子どもの貧困対策実践交流会「子どもの貧困対策法・大綱の見直しを受けて――市区町村の子どもの貧困調査を考える」以来、3年2か月ぶりの対面参加方式での開催でした。
当日は、埼玉・東京・千葉・神奈川を中心に、自治体職員、NPO・NGOスタッフ、学生、メディア関係者、研究者など約30人の方々が、東京・日本教育会館に集まりました。
今回は、本年4月からのこども基本法施行とこども家庭庁発足のもと、秋に予定されている「こども大綱」策定に向けて、今後の子どもの貧困対策をどのように進めていくことができるかを考えることをテーマに開かれました。
講師には、子供の貧困対策有識者会議座長を務め、1月に「こども大綱策定に向けての意見」をまとめた宮本みち子さん(放送大学/千葉大学名誉教授)にお願いいたしました。
宮本さんは、豊富な資料で、これまでの子どもの貧困対策と、今後の見通しについて、「こどもの声を聴く」「こどもの権利を守る」ということを中心に問題提起を交えながら、わかりやすく解説してくださいました。
【参加者の感想から】
・こども大綱策定に向けて、課題がコンパクトに整理されていて、大変わかりやすかったです。
・教育施策と、どう関連づけていくのかが、大きなポインだと思います。
・不備や疑念も多くありますが、新たなスタート、チャンスととらえて考えたほうがよいかと感じました。
・貧困・弱者といわれる層への支援が少子化対策にかき消されてしまわないよう、指標分析とそれに基づく支援策の強化、対策「貧困への対策」を検討刷る部署はあるのでしょうか?
・こどもの声をどう聞いていくのかが、とてもたいせつなのだと学びました。
・現場での取り組みについて、いろいろな課題を知ることができました。
・若者支援について、テーマに取り上げてもよいと思いました。 など。
【宮本さん当日配布資料】
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230416miyamoto.pdf
【関連サイト・資料PDF】
・子供の貧困対策に関する大綱の進捗状況及びこども大綱策定に向けての意見/子供の貧困対策に関する有識者会議 令和5年1月
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku_yushiki/dai7/siryou1-1.pdf
・子供の貧困対策に関する大綱の進捗状況及びこども大綱策定に向けての意見(概要)/宮本みち子 令和5年2月15日
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku_yushiki/dai7/siryou1-2.pdf
・こども家庭庁関連施策の主なスケジュール(イメージ)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku_suishin/kodomo_seisaku_kyougi/siryou1.pdf
・こども政策の推進に係る有識者会議 報告書 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku_yushiki/pdf/211129_hokokusho.pdf
・こども政策の推進に係る有識者会議 第2次報告書 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_seisaku_yushiki/pdf/230328_hokokusho.pdf
【開催報告】2023年3月19日(日)第22回子どもの貧困対策情報交換会
土曜日, 5月 6th, 20232023年3月19日(日)14:00~16:30、第22回子どもの貧困対策情報交換会を開催いたしました。
(主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク/助成:公益財団法人 キリン福祉財団)
今回のテーマは、「児童館の今後のあり方~ソーシャルワーク機能の充実に向けて~」。
講演タイトルと講演・報告者は、以下のとおりです。
〇講演「児童館は子どもの権利のとりで~遊びからはじまるソーシャルワーク~」
・安部 芳絵さん/工学院大学 准教授
〇報告
・木戸 玲子さん/京都市修徳児童館 館長
・大久保 さくらさん/北海道中標津町西児童館 児童厚生員
安部さんは、まず、子どもに関するあらゆることを考えるときの「ものさし」として、国連子どもの権利条約が大前提になることを明確にし、こども基本法11条では、すべての基礎自治体でこども施策にこどもの意見を反映させることが義務となっていることを指摘しました。
また、「児童館ガイドライン」と、昨年12月に報告された「社会保障審議会児童部会 放課後児童対策に関する専門委員会『児童館のあり方に関する検討ワーキンググループとりまとめ』」について、子どもが自分で選んで行くことができる唯一の児童福祉施設という児童館の特性を生かし、遊びを通してソーシャルワークにつなげていく視点の重要性を強調しました。
木戸さんは、日々の子どもたち、地域の人たちとの具体的なやりとりを紹介しながら、「子どものことなら、児童館に聞いてみよう」と言われ、とてもうれしかったと語りました。そして、地域で過ごせることは、子どもにも親にも大事であることも、添えました。
大久保さんは、「中標津町から、不幸な子どもをつくらない、つくらせない」を合言葉に活動していると語りました。地域の関係機関とは、子育て支援・虐待防止ネットワークをつくり、公設公営の児童館としての役割をもっているとのことです。
お二人とも豊富な実践内容で、質問も、他の関係機関との関係や人の確保や育成についてなど、幅広い関心がうかがえました。
■参加人数
約200人
■参加者のお立場・地域
児童館職員(館長・厚生員)・自治体主管・運営団体職員・行政職員・自治体議員・NPO職員・学童保育指導員・保育士・児童自立支援施設指導員・教職員・スクールソーシャルワーカー・学生・大学院生・研究者・メディア関係者・支援団体ほか
北海道から四国・九州・沖縄まで全国各地から
■参加者の感想より
・小学5年生の父親なのですが、児童館とは何か、なぜあるのか、これまで知らなかった。 地域でどんな役割を担っているのかをぱちんと教えていただきました。
・私は児童館職員としてまだ1年に満たない館長ですが、そんな短い期間でも、厚生員さんたちがとても頑張ってくれている姿と、それに対する評価が見合っていない現状を見てきました。
全体の内容ももちろん良かったですが、最後に先生が行政関係者に対して仰って下さったメッセージに本当に涙が出ました。次年度から、より一層頑張っていきたいというモチベーションになりました。
・子どもの貧困対策の視点から児童館を運営している法人として、スタッフにも聞かせたい内容でした。アーカイブ化していただくことは難しいでしょうか?
・安部先生の「児童館は子どもの権利のとりで」遊びの中から子どもたち・保護者・地域が見えてくる。というお話はよく解りました。実際に現場で頑張っている先生たちのお話も現状がわかりよかったです。
・児童館・児童施設についていままで昨今のニュースの影響でマイナスのイメージが数多くありました。
しかし、皆様のお話を聞いていくうちに子供たちの大切な居場所というだけでなく地域や保護者の方にとってもなくてはならない場所ということを学ぶことができました。ニュースだけの情報をうのみにしてはいけないと気付いた時間でもあります。
・市内の子どもの居場所づくりを児童センターと共に推進しており、10ヶ所の居場所が2年間でできています。しかし、こども家庭庁の組織図のどこにも児童館の文字がないのは、残念、というか、虚しいですね。
・司会の方の進行・コメントが素敵でした。
2023年4月16日(日)政策学習会――宮本みち子さんに聞く を開催致します
月曜日, 4月 3rd, 2023★ご案内チラシはこちらからダウンロード頂けます。
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2023/04/20230416seisakugakushukai.pdf
政策学習会——宮本みち子さんに聞く
4月1日より、こども基本法が施行され、こども家庭庁が発足します。
子ども・若者に関する政策のあり方は大きな変化を迎えます。
また、秋に予定されている「こども大綱」の策定には、
「子供の貧困対策に関する大綱」の内容も含むこととされています。
これからの子どもの貧困対策をどのように進めていくことができるのか、
こども大綱の策定に向けて、どのような議論が重要となるのか——
子供の貧困対策有識者会議座長を務め、1月に「こども大綱策定に向けての意見」をまとめた
宮本みち子さん(放送大学/千葉大学名誉教授)にお話をうかがい、学び合います。
【日時】 2023年4月16日(日)14時00分〜16時15分(開場13時40分)
【場所】 日本教育会館 8階第3会議室(807・808)
〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-6-2
地下鉄 神保町駅A1出口から徒歩約2分
竹橋駅1b出口から徒歩約5分
九段下駅6出口から徒歩約6分
【プログラム】
14:00開会
1部 宮本みち子さん 報告 40分
休憩 15分 質問・意見交換準備
2部 質疑・意見交換 60分
16:15閉会
【定員】 50人
【参加費】 無料
【申し込み】*事前申込が必要です。
以下のフォームからお申し込みください。
https://www.kokuchpro.com/event/ecp20230416/
*お申し込み完了後、受付完了メールが届きます。
受付完了メールが届かない場合、必ず主催者までお問い合わせください。
*定員に達し次第申し込みを締め切ります。
*フォームからお申し込みができない場合は、
件名に【政策学習会申込】と明記のうえ、①お名前、②お立場・ご所属、
③お住まいの都道府県、④電話番号⑤質問したいこと/意見交換したい事柄やテーマ
をご記入いただき、4月15日までに下記のアドレス宛にお申し込みください。
mail@end-childpoverty.jp
■主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
■助成:公益財団法人 キリン福祉財団
★問い合わせ・当日連絡先:
TEL 070-6576-3495
E-mail mail@end-childpoverty.jp
2023年3月19日(日)第22回子どもの貧困対策情報交換会をオンライン開催致します
金曜日, 2月 24th, 2023★ご案内チラシはこちらからダウンロード頂けます。
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2023/02/20230319dai22kaijohokoukankai.pdf
<オンライン開催>
第22回子どもの貧困対策情報交換会
児童館の今後のあり方
〜ソーシャルワーク機能の充実に向けて〜
昨年6月の児童福祉法改正や、この4月に発足するこども家庭庁においても、子どもの居場所が注目されています。子どもの居場所の一つである児童館は、唯一子どもが自ら選んで行くことができる児童福祉施設です。昨年12月には、社会保障審議会児童部会放課後児童対策に関する専門委員会「児童館のあり方に関する検討ワーキンググループ」によるとりまとめが報告されました。今回は、このとりまとめをもとに、ソーシャルワーク機能を充実し福祉的課題に対応している児童館の実践から、子どもの貧困解決に向けた今後の児童館のあり方について、みなさんと一緒に考える機会としたいと思います。
【日時】2023年3月19日(日)14:00~16:30
【参加費】無料
【開催方式】オンラインセミナー(YouTube Live)
【定員】300人(定員に達し次第締め切ります。お早めにお申し込みください。)
【内容(予定)】
【内容(予定)】
〇講演「児童館は子どもの権利のとりで~遊びからはじまるソーシャルワーク~」
・安部 芳絵さん/工学院大学 准教授
〇報告
・木戸 玲子さん/京都市修徳児童館 館長
・大久保 さくらさん/北海道中標津町西児童館 児童厚生員
【申し込み】
参加ご希望の方は、下記の登録フォーム(こくちーず)からお申し込みください。
https://www.kokuchpro.com/event/ecp20230319
お申し込み完了後、こくちーずから受付完了メールが届きます。
受付完了メールが届かない場合、必ず主催者までお問い合わせください。
フォームからお申し込みができない場合は、
件名に【情報交換会申込】と明記のうえ、
1.お名前、2.お立場・ご所属、3.お住まいの都道府県、4.電話番号を
ご記入いただき、下記のアドレス宛にお申し込みください。
【参加方法】
こくちーずからの受付完了メールにオンラインセミナー(YouTube Live)視聴用URLが記載されています。当日はメールに記載のURLからご参加ください。
■問い合わせ・当日連絡先:
TEL 070-6576-3495
E-mail mail@end-childpoverty.jp
■主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
■助成:公益財団法人 キリン福祉財団
2023年3月4日(土)第4回子どもの貧困を考える映画会を開催致します
金曜日, 2月 10th, 2023★ご案内チラシはこちらからダウンロード頂けます。
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2023/02/20230304eigakai.pdf
第4回子どもの貧困を考える映画会
映画『こどもかいぎ』上映&トークセッション
「子どもたち自身の声を聴くことは大切!」とわかっているつもりでも社会の中でそれが実現しないのはなぜでしょう。「子どもたちはしっかりと自分の意見を持ち、しかもそれを表明する力がある」ということを、私たちは本当に信じているのでしょうか?この映画を観て一緒に考えてみませんか。また上映後は、児童養護施設内の子ども会議で顧問をしている職員の方と卒園生をお招きし、「子どもの声を聴く」をテーマとしたトークセッションを行います。
【日時】 2023年3月4日(土)17時50分〜20時30分(開場17時30分)
【場所】 調布市文化会館たづくり 8階 映像シアター
〒182-0026東京都調布市小島町2-33-1
*京王線調布駅広場口から徒歩4分
https://www.chofu-culture-community.org/tazukuri/access
【プログラム】
〇映画『こどもかいぎ』上映
〇トークセッション
テーマ:「子どもの声を聴く」
ゲスト:児童養護施設第一第二調布学園 職員・卒園生
児童養護施設二葉学園 職員・卒園生
【定員】60人
【参加費】無料
【申し込み】*事前申込が必要です。
以下のフォームからお申し込みください。
https://www.kokuchpro.com/event/ecp20230304
*お申し込み完了後、受付完了メールが届きます。
受付完了メールが届かない場合、必ず主催者までお問い合わせください。
*定員に達し次第申し込みを締め切ります。
※フォームからお申し込みができない場合は、
件名に【映画会参加申込】と明記のうえ、
①お名前、②お立場・ご所属、
③お住まいの都道府県、④電話番号
をご記入いただき、下記のアドレス宛にお申し込みください。
mail@end-childpoverty.jp
■問い合わせ・当日連絡先:
TEL 070-6576-3495
E-mail mail@end-childpoverty.jp
■主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
■協力:若者の再出発を支えるネット
■助成:公益財団法人 キリン福祉財団
2022年11月12日(土)第21回子どもの貧困対策情報交換会をオンライン開催致します
日曜日, 10月 23rd, 2022★ご案内チラシはこちらからダウンロード頂けます。
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2022/10/20221112dai21kaijohokoukankai.pdf
<オンライン開催>
第21回子どもの貧困対策情報交換会
大学生等への生活保護適用を考える
今年の春、「生活保護情報グループ」という団体が、子どもの貧困に関する指標の一つでもある生活保護世帯の大学等進学率の都道府県別内訳をSNSで公開しました。都道府県でかなりの格差があることが示されています。また、虐待を受け親元を離れようとする大学生に、生活保護がなかなか認められない現状に対して、オンラインでの署名活動もマスコミ等で取り上げられています。今回は、「大学生等への生活保護適用を考える」というテーマで、虐待や貧困などの生活上の困難を抱える大学生等に対して生活保護制度が十分に機能していない問題を取りあげます。この問題に対して活動をする支援者および(元)当事者からの発言を基に考えていきます。
【日時】2022年11月12日(土)14:00~16:15
【参加費】無料
【開催方式】オンラインセミナー(YouTube Live)
【定員】300人(定員に達し次第締め切ります。お早めにお申し込みください。)
【内容(予定)】
【登壇者(予定)】
〇桜井 啓太 さん/「生活保護情報グループ」・立命館大学教員
〇飛田 桂 さん/弁護士
〇儚 さん(仮名)/現在大学生・当事者
〇中村 舞斗 さん/「NPO法人虐待どっとネット」・元当事者
【申し込み】
参加ご希望の方は、下記の登録フォーム(こくちーず)からお申し込みください。
https://www.kokuchpro.com/event/ecp20221112
お申し込み完了後、こくちーずから受付完了メールが届きます。
受付完了メールが届かない場合、必ず主催者までお問い合わせください。
フォームからお申し込みができない場合は、
件名に【情報交換会申込】と明記のうえ、
1.お名前、2.お立場・ご所属、3.お住まいの都道府県、4.電話番号を
ご記入いただき、下記のアドレス宛にお申し込みください。
【参加方法】
こくちーずからの受付完了メールにオンラインセミナー(YouTube Live)視聴用URLが記載されています。当日はメールに記載のURLからご参加ください。
■問い合わせ・当日連絡先:
TEL 070-6576-3495
E-mail mail@end-childpoverty.jp
■主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
■助成:公益財団法人 キリン福祉財団
【開催報告】2022年6月19日(日)第20回子どもの貧困対策情報交換会
木曜日, 6月 30th, 20222022年6月19日(日)14時00分~16時15分、第20回子どもの貧困対策情報交換会
「内閣府「子供の生活状況調査」報告から考える」を開催しました。
(主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク/助成:公益財団法人 キリン福祉財団)
昨年度、内閣府「令和3年度子供の生活状況調査」の分析報告が発表されました。子どもの貧困状況に関しては、これまでもいくつかの地方自治体で実態調査が実施されてきましたが、全国規模で実施されたものは今回が初めてとなります。
今回の情報交換会では、この内閣府の調査に携わった北里大学の可知悠子さんをお招きし、今回の調査の意義、調査から見えてきたもの、今後の全国調査や各地の調査に向けて検討するべきことなどを考える機会として企画されました。合わせて、今回の内閣府の調査を活用した沖縄県の調査についても、二宮千賀子さんからご報告をいただき、札幌学院大学大澤真平さんから最後にコメントをいただきました。
最初に、可知さんから内閣府調査の概要および主な調査結果についてお話をいただきました。まず、本調査に先行する研究として「令和元年度子供の貧困実態調査に関する研究」があり、それによって、これまで全国各自治体が実施してきたアンケート調査の共通項目を見出すことが目指されました。それらの項目をもとに今回の内閣府調査は実施され、子ども(中学2年生)と家族の生活状況についての全国的な実態把握とともに、経済状況及び世帯構成別に調査項目ごとの分析が行われました。調査項目としては、父母の就労状況、養育費、学校生活、非認知能力、逆境体験、新型コロナウイルス感染症の影響など多岐にわたっていました。今後の課題として、「物質的はく奪」指標などを加えた分析を行うことや、縦断調査の必要性などが指摘されました。
次に、二宮さんからは沖縄県による調査は、これまで7年間、子どもの年齢を変えながら毎年継続されてきているが、2021年度の調査は内閣府の全国調査との比較(中2)をベースに調査票が作成されており、全国と比較ができたことで、沖縄の現状をより深く推察できる調査になったとのお話がありました。特に、2021年度は新型コロナウイルス感染症の影響の比較ができ、より意義のあるものになったとの指摘もありました。
最後に、大澤さんからは、全国での調査が行われたことがまず評価できる点であることが強調されました。今回の調査結果については、低所得の親たちがきちんとした子育てができる前提条件(例えば、所得、時間、気持ちの余裕、支援体制など)が欠けているという風に理解するべきであり、そうした点での支援の強化が求められているのだと思うとコメントがありました。
可知さん、二宮さん、大澤さんと、ご参加の皆様に改めて感謝申し上げます。
■参加人数
140人
■参加者のお立場
教職員、NPO法人、社団・財団法人、地方議員、学生・大学院生、新聞社、
大学教員・講師、自治体職員、スクールソーシャルワーカー、支援団体、
会社員、保育士、社会福祉士、弁護士、医師、子ども食堂スタッフ ほか
■報告資料
〇可知 悠子さん
・令和3年 子供の生活状況調査の分析 報告書
https://www8.cao.go.jp/kodomonohinkon/chousa/r03/pdf-index.html
〇二宮 千賀子さん
・2021年度 沖縄子ども調査について
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2022/06/20220619ninomiya.pdf
・参考)沖縄子ども調査の結果について(沖縄県ホームページ)
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/kodomo/kodomomirai/kodomotyosa/kekkagaiyo.html
■参加者アンケートより
・「子どもの貧困」おおよそわかっていたこととはいえ、社会統計によって位置付けることに意味はあると思います。内閣府が行なった以上、きちんと政策に結びつけていってほしいと思いました。
・全国調査がいよいよ現実化し、その結果についてお話しを聞く機会をいただき、大変ありがたく思います。また、沖縄調査と全国調査を並べて子どもの生活について考えることができ、今後のさらに子どもや子育て世帯に対する施策に生かされていってほしいと、改めて強く思いました。
・沖縄の報告で子どもの生の声が聞けて大変興味深かったです。生きた調査、政策につながる調査になっているのだと思います。子どもたちに夢や希望を与えられる調査にすることが大事ですね。
・報告書を読んだだけでは知りえない調査の背景や課題等についてお聞きすることができて良かったです。
【重要なお知らせ】メーリングリストの新システムへの移行について
木曜日, 5月 26th, 2022「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
メーリングリストご参加のみなさま
お世話になっております。
「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク世話人会です。
日頃よりメーリングリストの運営にご理解ご協力を賜り、
誠にありがとうございます。
さて、私共ネットワークでは、世話人会からのメールニュースの送付、
お互いの情報交流のために、メーリングリスト(以下ML)を運営しています。
しかし、現在のMLシステムの利用開始から10年以上が経過し、
登録メンバー数の増加等を要因としたメールの不達が度々発生するようになっております。
こうしたメールの不達問題を解消するため、この度MLを新たなシステムに移行いたします。
具体的な内容は以下の通りです。
・MLシステムを運用しているサーバー(メールサーバー)を、
現在の共有サーバーから、新たに用意した専用サーバーに移行します。
・サーバーの移行に伴い、MLシステムを変更します。
(最大10,000メンバーが参加可能なMLシステムに変更します)
これによって以下のような改善を見込んでいます。
・現在の共有サーバーでは、一定間隔あたりのメール送信数に制限があるため、
投稿間隔が短い場合や1日の投稿数が多い場合に、メールが送信されなくなることがあった。
専用サーバーではメール送信通数制限がなくなり、全てのメールが送信される。
・現在の共有サーバーでは、サーバーを共有する他の利用者の影響により、
配信されたメールが迷惑メールと判断されてしまうことがあった。
(他の利用者が迷惑メールを送っていた場合など)
専用サーバーとなり他の利用者がいないことで、迷惑メールと判断されづらくなる。
★★★★★★★★移行に伴い、ご参加のみなさまの対応は不要です★★★★★★★★
新MLには、現在ご登録いただいているメールアドレスをそのまま移行します。
ご参加のみなさまでの解除・登録作業は必要ありません。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■移行時期について
2022年7月1日から新MLに移行します。
ご参加のみなさまは、7月1日以降、新MLへの投稿をお願いいたします。
現行MLは、即時廃止せず、7月31日をもって廃止します。
7月31日迄は、新ML移行のお知らせを定期的に流します。
■その他、移行にあたってのお知らせとお願い
①新MLへの移行を希望しない場合や、移行にあたり登録メールアドレスを変更される場合は、
世話人会までメールにてお知らせください。
※その際、メールタイトルには「新ML移行に関する変更について」などと記してください。
②MLへの投稿アドレスが変更になります。
お使いのメールソフト等のアドレス帳の変更をお願いいたします。
また、ご利用のプロバイダ・携帯電話会社等で迷惑メール設定(なりすましメール拒否設定)
が有効となっている場合、新MLアドレスの受信許可設定をお願いいたします。
③ML規程や、ML投稿マナーについては変更ありません。
引き続き、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
以上が新しいMLシステムへの移行の概要です。
ご不明の点やご質問などございましたら世話人会までご連絡下さい。
以上、よろしくお願いいたします。
「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク 世話人会
E-mail mail@end-childpoverty.jp
2022年6月19日(日)第20回子どもの貧困対策情報交換会をオンライン開催致します
水曜日, 5月 25th, 2022★ご案内チラシはこちらからダウンロード頂けます。
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2022/05/20220619dai20kaijohokoukankai.pdf
<オンライン開催>
第20回子どもの貧困対策情報交換会
内閣府「子供の生活状況調査」報告から考える
昨年度、内閣府「令和3年度子供の生活状況調査」の分析報告が発表されました。子どもの貧困状況に関しては、これまでもいくつかの地方自治体で実態調査が実施されてきましたが、全国規模で実施されたものは今回が初めてとなります。今回の情報交換会では、この内閣府の調査に携わった可知悠子さんとともに、今回の調査の意義、調査から見えてきたもの、今後の全国調査や各地の調査に向けて検討するべきことなどを考えていきたいと思います。また、今回の内閣府の調査を活用した沖縄県の調査についても、二宮千賀子さんからご報告をいただき、札幌学院大学大澤真平さんから最後にコメントをいただく予定としています。みなさんのご参加をお待ちしております。
【日時】2022年6月19日(日)14:00~16:00
【参加費】無料
【開催方式】オンラインセミナー(YouTube Live)
【定員】300人(定員に達し次第締め切ります。お早めにお申し込みください。)
【内容(予定)】
〇報告1:可知 悠子さん/北里大学医学部
〇報告2:二宮 千賀子さん/一般社団法人Co-Link
〇コメント:大澤 真平さん/札幌学院大学人文学部
〇質疑応答
【申し込み】
参加ご希望の方は、下記の登録フォーム(こくちーず)からお申し込みください。
https://www.kokuchpro.com/event/ecp20220619
お申し込み完了後、こくちーずから受付完了メールが届きます。
受付完了メールが届かない場合、必ず主催者までお問い合わせください。
フォームからお申し込みができない場合は、
件名に【情報交換会申込】と明記のうえ、
1.お名前、2.お立場・ご所属、3.お住まいの都道府県、4.電話番号を
ご記入いただき、下記のアドレス宛にお申し込みください。
【参加方法】
こくちーずからの受付完了メールにオンラインセミナー(YouTube Live)視聴用URLが記載されています。当日はメールに記載のURLからご参加ください。
■問い合わせ・当日連絡先:
TEL 070-6576-3495
E-mail mail@end-childpoverty.jp
■主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
■助成:公益財団法人 キリン福祉財団
【開催報告】2022年3月13日(日)子どもの貧困対策実践交流会2022
土曜日, 4月 2nd, 20222022年3月13日(日)14時00分~16時30分、子どもの貧困対策実践交流会2022
「ハウジングファーストの今―住まいの貧困に向き合う」を開催しました。
(主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク/助成:公益財団法人 キリン福祉財団)
長引くコロナ禍が明らかにしたことは、医療や介護、さらに社会保障や雇用など、基盤となるべき社会制度全体のぜい弱さであり、あらためて可視化されたのが「貧困」でした。それでもなお、第一に「自助」が押し出される政治は続き、生活が困窮した人たち、家庭に拠り所を求めることが難しい人たちの中には、「住まい」を失い、「食料」の支援を求める人たちが生まれています。
こうした状況を受け、今回の情報交換会は小林美穂子さん(一社:つくろい東京ファンド)、岸田久恵さん(NPO猫の足あとハウス)をお招きし、誰にとっても「住まい」は権利であることを、確認し合うことを目的に企画されました。
小林さんの報告では、まず、ハウジングファ―ストの説明があり、これまでの支援のあり方が、行政や支援する側が「家に住むこと」の可否を判定することから始まったが、ハウジングファ―ストは、「住まいは人権である」という観点から、住む家は無条件に提供することから始めるという支援方法であるということが示されました。次に、コロナ禍での支援について報告がなされました。その影響を受けた人たちが、もともと雇用も居住環境も不安定だった人であったことが示されました。また、支援を継続する中で、厚生労働省の生活保護における扶養照会についての新しい考え方を導きだすことができたことも報告されました。
岸田さんの報告では、まず、2011年ごろからご自宅で、学習支援を始めたことがきっかけだったが、その後2016年ごろから自宅近くの土地を購入し、住居支援も合わせて行ってきたことが報告されました。学習支援は、居場所的な機能を大切にし、塾に行っていない中学生を対象に行っているとのことです。住居支援は、現在では3つの場所で10部屋以上を若者を中心に提供しています。住居支援をする中で気づいたのは、支援につながった若者の想定外の多様性であり、親子関係に課題のある場合や、警察や弁護士からつながる場合などもあるとのことで、さまざまな機関との連携をもとに支援をしているとのことでした。最後に、これからの展望なども含めご報告がありました。
休憩をはさんで、参加者からの質問と応答がなされました。また、NPO/サンカクシャで住居支援をしている荒井佑介さん、ご自宅で家族丸ごとの支援をしている荻野悦子さんから、小林さんと岸田さんのご報告を受け、コメントをいただきました。最後に、本ネットワーク世話人でもある、立教大学の湯澤直美さんが、まとめのコメントを行いました。
新型コロナウイルス感染拡大によりオンラインでの開催でしたが、全国から約87名の参加がありました。
小林さん、岸田さんとご参加の皆様に改めて感謝申し上げます。
■報告資料
〇小林美穂子さん/一般社団法人つくろい東京ファンド メンバー
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2022/04/20220313kobayashi.pdf
(PDFファイル:3MB)
〇岸田久恵さん/NPO法人猫の足あと 代表
https://end-childpoverty.jp/wp-content/uploads/2022/04/20220313kishida.pdf
(PDFファイル:1.4MB)
■参加者アンケートより
・支援の現場の方の詳しい話が聞けたのが素晴らしかった。どの方も非常に、特に小林美穂子さんが問題提起力という点で優れていらして、大変ためになる話を聞けました。また、行政に望むことというのが実はとても知りたかったので、まさにほしい情報が得られました。
司会を務めていらした男性の雰囲気もとても素敵でした(案外、そうしたことが視聴者の心理には影響があったりします)。
・本当に地道に活動なさっていることを知ることができました。行政がやるべき仕事を、そんなのを待っていたら救えないと、必要性に応じて活動をしていらっしゃったことがよくわかりました。また、それに賛同・協力する企業などがあることも嬉しいことでした。
・ハウジングファーストの重要性、コロナ禍における様々な実践報告を聞くことができ、とても参考になりました。子どもたちの自立を支援する児童養護施設職員として、自分自身も様々な方と連携し、子どもたちの成長を卒園後も見据えて支援していく必要があると感じました。ありがとうございました。
・ハウジング・ファーストや、ハーム・リダクション(?)という初めての考え方を知ることができ、内容の濃い交流会でした。私も青少年自立支援のNPOでボランティアをしていますが、東京だけでもこんなにたくさんの団体・個人が支援に関わっている(ということは、それだけ支援しないといけない対象がいる)ということに目まいがする思いです。